• 障がいのある人もない人も まぜて焼いたらあらなかよし

こんにちは
2018年度のPR塾シリーズ4回目の講師は
マルイ社員の有志&NPO法人うりんこくらぶのみなさん。
(うりんこの片野さん、根崎さんもママになる前はマルイ社員さん)
売り場づくりのプロのみなさんに、
今さら聞けないディスプレイ&接客の基本のキを教えていただきます。

そんなご縁で実現したスピンオフ企画(⁈)、
マルイグループ会社の特例子会社・マルイキットセンター見学。

クッキープロジェクトからは、理事、障害者雇用に取り組む協賛企業の社員さん。
うりんこくらぶからは一〇数名、マルイ各店の売り場担当の方々も5名ほど、
総勢40名ほどの大ツアーで現場にお邪魔してきました。

(入り口の案内。会う人ごと「いらっしゃいませ」と歓迎の挨拶で迎えてくださいました。)


方針と概要


マルイグループでは、2003年の特例子会社設立より以前から、
全国のお店に届ける用度品の調達や、宝飾の検品などに、
ろう者や知的に障害のある方が業務に携わっていらしたそうで、
中には勤続20数年というベテランもいるほど。
最近ではほとんどの仕事が障害のあるリーダー+メンバーによって回されているとのこと。
「障がいのある人が働く特別な会社」や「数合わせ」といった発想ではなく
「様々な個性を持った方が働く普通の会社」「誇りと自信を持てる会社」
との方針で運営されています。

【構成】
聴覚障がい者16名、知的障がい者31名、身体障がい者2名、
障がいがとくにない者10名(2018年4月現在)

【主な業務と工夫】
業務担当は主に4つで、それぞれの部門ごとにこれまでの経験が蓄積され、
障がいの有無に関わらず、誰にとっても働きやすい環境づくりを
すすめていらっしゃるとお見受けしました。

用度品調達担当:店舗で使用するための包装紙などのピックアップ、販促品セッティング
商品検品:発注した商品と届いた商品の品種や数量が合っているかのチェック
事務サービス:名刺や社員証の発行
出納センター:金券・伝票・レシート類の仕分けなど


合理的配慮にもとづく環境構成


さらに「環境ができたら終わり」ではなく、
一人ひとりに合わせた仕事や環境への工夫はまさに、The・合理的配慮。

広い倉庫の中は整然と整理整頓されていて番号がふってあったり
ろう者のために照明で知らせるしかけが取り入れられていたり
指示は図解つきのパネルでとにかく明瞭。
迷ったり間違えることはほとんどなく
すすめ方の順序も同様に全員が理解しているので、
指示待ちでぼんやりしている人はいないし
机の配置なども考慮されているためにそれぞれが仕事に集中できるなど
教え方や関わり方云々、ということよりもやはり「環境構成」こそが
働きやすさのポイントなのではないかと思いました。

(作業ごとに、図解入りの指示パネルが用意されています。説明してくださった堀さん。)


独自の教育制度 「ライセンス」


また、それぞれの作業について評価項目が細かく定められており、
「できた」「少し苦手」など支援スタッフ間でも共有される
「ライセンス制度」という教育制度が取り入れられています。
「評価」というとなんとなく嫌なイメージが私にはありますが
マイナス評価が多かった人でも、プラスの点に目を向け、適した部門に配属されると
みるみる力を発揮してサブリーダーとして信頼を集めるようになった、
というエピソードも伺いました。
得意不得意は誰にでもあることで、それを明確にすることは必ずしも悪いことではなく、
人には多面性・可塑性があるということに改めて気づかされた機会でした。

(ライセンス制度。3段階でこなさなければならない項目が記されています。)

当会でもすぐに改善に取り入れられそうなこともいろいろありました。
多様な人がその人らしく長く働ける環境づくりに取り組むことは、
コストの面から考えても、働く人にとっても、社会の成長のためにも、
いいことづくしなのではないでしょうか。
こんなふうに、働ける環境や工夫をする取組みが増えたらいいですね。

当日は、クリスマスチャリティ販売会での売上げの一部より
マーブルで使用するエプロンの贈呈式も開催いただきました。

見学会を提案してくださった片野さん根崎さん、便乗させていただき、
また呼びかけに応じてご参加くださった協賛企業のご担当者さん
快く受け入れてくださったマルイキットセンター堀さんはじめ社員の方々
みなさんありがとうございました。

(たにい)

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